コロンビア留学のすゝめ

このブログでは、コロンビアへの留学を考えている人、留学先を迷っている人のためにコロンビア留学に関する様々な情報を”現地から”お届けします。

コロンビアってどんな国?

みなさんは、コロンビアという国に対してどのようなイメージを持っていますか?

コーヒー、花、自然、和平、麻薬、etc…

もしくは何のイメージも持っていない、どこにあるのかも知らないという方も多いかもしれませんね。

 

そこで、コロンビアの基礎的な情報をお伝えしたいと思います。

 

目次 

 [I] コロンビアという国

[II] コロンビアの首都ボゴタ

[III] コロンビアの政治・経済

[IIII] コロンビアの観光資源

 

[I] コロンビアという国

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【写真】ボゴタ国立劇場40周年記念カーニバルのコンサート

 

コロンビア共和国

人口:49,623,057

面積:1,139,000平方キロメートル

言語:スペイン語と67の民族言語

気候:雨林、乾平地、寒冷山地、砂漠、その他を含む多様な南国気候

宗教:カトリック

 

コロンビアの人口は日本の約0.4倍ですが、国土は日本の3倍もあります。ですが、全ての場所に人口が均等分布しているのではなく、都市部の人口密度がとても高いです。また、コロンビアはアマゾンや砂漠、人が住めない山脈地帯も多くあるので必然的に都市部に集中するのです。

 

1492年にスペイン人がコロンビアへ到達しました。ムイスカ族の王国が征服された後、拠点であったバカタはスペイン人の当地の拠点とされサンタ フェ デ ボゴタと改名されました。この場所が現在の首都ボゴタに発展していきました。

 

1810年にスペインから独立を宣言して9年後、グランコロンビア共和国(現在のパナマからベネズエラ、エクアドル、ペルー北部を含む)を建設しました。1886年には憲法を制定しコロンビア共和国(共和国とは君主が存在しない政治体制のことです)と名前を変えました。この時代に既に独立して憲法を持っていたのはラテンアメリカでコロンビアだけであり、最も早い民主化への目覚めとも言えるでしょう。1903年にパナマが分離独立して現在の領土になったのでした。

 

因みに国教はカトリックですが、農村の部族はそれぞれの土着信仰をもっています。また、中年層のコロンビア人は信心深い人が多い一方で、若者はあまり信仰心の強くない人も少なくないです。といっても日本と比べると宗教を信仰として持っている人の割合は多いでしょう。

 

[II]コロンビアの首都ボゴタ

 コロンビアのボゴタは標高2640メートルに位置し、日本人にとってはとても活動しづらい環境です。少し階段を上っただけで私はすぐ息が切れてしまいますが、現地の人は流石慣れているだけあって顔色変えずに生活しています。まさしく高地トレーニングに適した首都です。

 

南国と言えば暑くて年中半袖のイメージですが、標高の高いボゴタでは長袖が欠かせません。朝晩は長袖とコート、天気のいい昼は半袖で十分、というように一日で気温がコロコロ変わるのです。また、日本の様に四季がない代わりに、レティシア(雨季)と暖季が交互に来ます。レティシアでは毎日スコールが来るのでボゴタの人は常に傘を持ち歩いています。

 

ボゴタにはエストラートという地域に基づく階級制度があります。エストラートは1から6まであり、1が最も低く水道代やガス代などが安く、6は最上位で土地代なども高くなっています。一般的にボゴタの北部はエストラートが高く、南部はエストラートが低くなっています。このエストラートについては、もともと貧富によって払う税金や光熱費などを考慮して取る仕組みなのですが、時にはエストラートによる差別や格差問題なども引き起こされます。

 

因みに、ボゴタにいる日本人はエストラート5以上に住むことを強く推奨されています。エストラートが低い地域はやはり貧困地区が多いため、日本人(外国人)が無暗に立ち入ることはよくないでしょう

 

ボゴタには旧市街地(セントロ)新市街地があり、旧市街地では植民地時代のコロニアルな街並みや国会議事堂などがあります。一方新市街は近年開発が進んだ場所であり、ショッピングモールやディスコなど比較的富裕層向けの施設が立ち並びます。

 

[III] コロンビアの政治・経済

 コロンビアは立憲共和制(最高規則としての憲法に則って、君主を持たず、議会(民衆)が政治を執り行う制度)を取っています。コロンビアの議会は二院制ですが、2018年3月に両院選挙が行われたばかりです。また、同年5月・6月には大統領選挙も行われます。

 

コロンビアの政治は、恐れずに言えば、暴力と腐敗によって塗装された道路のようなものです。独自の憲法を持つのはラテンアメリカで最も早かったとはいえ、その後の道は平穏ではありませんでした。国内での二大政党(保守とリベラル)の争い、ゲリラの抗争、麻薬組織の影響、パラミリタリーの台頭など、国内は常に暴力で溢れていたのです。そして政治は、しばしば一部の人々の身を守るために利用され、腐敗の一途をたどっていくこととなりました。

 

現在でも、コロンビア国内は政治腐敗改善にフォーカスをあてているものの、抜本的な改革は行われません。抜本的な改革とは、単なる”革命”と同義ではありませんから、容易にできるわけではないのでしょう。また、和平プロセスも大きなテーマの一つとなっています。

 

コロンビアの経済は、主に農業品(コーヒー、バナナ等)鉱業品(石油、石炭等)の輸出によって支えられています。コーヒーの生産量は世界第3位であり、フアンバルデスというコーヒー農家の農協組合が代表的です。ここ十数年で治安が改善したことにより、海外資本や多国籍企業などの注目が集まってきている国なのです。2018年5月にはラテンアメリカで3国目のOECD加盟国となり、今後の海外資本誘致にも積極的になっていくことが予想されます。

 

現在は貿易収支の赤字を無くすことが課題となっていますが、2018年の赤字率は減少し、成長率も最低見込みを超えることが出来ています。同年大統領選挙後の経済政策に注目が集まりますが、ラテンアメリカの多くの国々が国営企業を守るための保守的な政策を取ったことが裏目に出て足止めを食らっている状況は、コロンビアにとって反面教師のように映っているでしょう。

 

一方で、コロンビア国内の経済格差は深刻で、今後新自由主義的政策を取ればより格差は広がります。経済成長と経済格差の二つの壁にどのように取り組んでいくかは新政権の大きな課題となります。

 

[IIII] コロンビアの観光資源

 コロンビアは一つの国の中で、アンデス山脈アマゾン地帯カリブ海地域太平洋地域を知ることが出来る観光資源豊かな国です。国土の11.27%、領海の1.5%もの範囲が自然保護とエコツーリズムを目的として59区域もの国立公園に指定されています。

 

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 観光で特に人気な都市・町は、首都ボゴタメデジン(コロンビア第二の都市)、カルタヘナサンタマルタ島、カフェテロ(カフェの生産地域)、アマゾン地域、などです。

 

またコロンビアの見どころは自然だけでなく、先住民の遺跡やスペイン人が入植した際の建物、黄金伝説にまつわる博物館など豊富です。またラテンアメリカで二番目に大きいと言われるメデジンの花のカーニバルなども十分に見る価値はあるでしょう。

 

コロンビア国内の様々な観光地についてはまた別の記事でいくつかに分けてまとめていきたいと思います。

 

以上、コロンビアの情報をお伝えしましたが、これはほんの一部にしかすぎません。コロンビアは、日本人にはあまり身近ではありませんが、多くの面を持つ魅力的な国です。もしも興味を持ったらぜひ自分でも調べてみてください。

 

参考HP

コロンビア基礎データ | 外務省

コロンビア - Wikipedia

Economía - Información General - Colombia Info - Colombia.com

System of National Natural Parks | Parques Nacionales Naturales de Colombia

worldheritagesite.xyz